外装塗装に関わらず、多くの人には決まった順序というものがあります。
プロの料理人ほど手間暇かけて下ごしらえをするように、プロの塗装屋もまた入念な下準備をして外装に臨みます。
こちらでは、外部塗装における基本的な施工手順をご説明いたします。
1.施工の前段階
2.足場仮設
3.高圧洗浄
4.クラック補修
5.養生
6.下塗り
7.中塗り・上塗り
8.付帯部塗装
9.養生はがし・手直し
10.最終チェック
11.足場解体・お引渡し
12.工事後のご挨拶・保証書発行
・アフターサービスの開始
1.施工の前段階
工事は現場が進む前から始まっています。
施主様への施工のご説明に始まり、近域への挨拶回り、足場着工前に済ませるべき各注意箇所の確認等です。
工事ではどうしても、高圧洗浄時や足場組み立て・解体などで騒音が出たり、塗料の臭いがして近隣のお客様に不快な思いをさせてしまうことがあります。
しかし、多くの場合は事前の挨拶回りなどによって誠意を見せることで、「やむを得ないこと」と大目に見て頂けるようになります。
挨拶回りがないだけで、許してもらえるようなものもトラブルに発展する可能性があるため、必ず近隣のお客様には一言ご挨拶をして回ります。
2.足場仮設
外壁塗装の際に必要不可欠な足場ですが、ただ立てれば良いというものではありません。
足を立てるのは、通常開かない場所に塗装面があるからです。それなのに十分な配慮をせずに足場を立てると、いざ塗装する時などに手が届かずうまく塗れなかったり、正面に立てないことで塗り残しがあることに気付けなかったりします。
足場仮設の際は、そのような事が無いよう全体を見回せる適切な組み立てをすることが肝要です。
3.高圧洗浄
塗装の前に、まずはしっかりと汚れを落とします。
念入りな高圧洗浄をすればほとんどの汚れは落とすことができます。
その他に落ちにくい残った塗膜やカビ・錆などはケレンして落としてしまいます。
ここで適当な洗浄をするか、念入りな洗浄をするかで仕上がりに影響が出てきます。
4.クラック補修
5.養生
養生というのは普段あまり聞き慣れない言葉ですが、塗料がついてはいけない場所などにビニールやシートをテープで貼り付けることで塗料がつかないようにする作業の事を指します。
作業の際には近隣の車などにもシートをかける事で塗料の飛散を対策します。
6.下塗り
下塗りは、色付けと保護が目的の上塗り用の塗料がしっかりと壁に密着する為の薬剤を塗るというイメージです。
下地の状態によって、シーラー、プライマー、フィラー、バインダーなどの下塗り材から使い分けます。
きちんとした下塗り材を選択しないと上塗り用の塗料がうまく定着せずに剥がれなどの原因になってしまいます。
7.中塗り・上塗り
中塗り・上塗りの色が同色の塗料が多いのですが『同色では本当に二回塗装したかどうかわからない』という声があります。
完全な同色だと2回塗った場所と塗っていない場所の差がわかりにくく、塗り忘れも起きやすいです。
当社では中塗りと上塗りの色を少し変えたり、またそれぞれの工程を別々の日に行うことで手抜き工事の防止策としています。
8.付帯部塗装
軒天・雨樋・鉄部・木部等の、外壁や屋根以外の様々な部分の裏を付帯部と言います。材質が様々なので、材質専用の塗料を使って塗布します。
明確にいつやるか決まっているわけではありませんが、塗料などによって適切なタイミングで塗装を行います。
ここで材質を無視した塗料を使うと半年から一年ではがれてしまうため、適切な下地処理と塗料の選択が必要になります。
9.養生はがし・手直し
養生作業で設置したマスキングテープやビニールシートなどを丁寧に剥がします。
その際に塗膜も剥がれてしまったり、貼り付けたテープの奥に塗料が染み込んでしまっていたりする事があります。
そういった部分の修正や清掃も並行して行います。
10.最終チェック
まずは工事者や施工管理の者が家の周りをしっかりと確認し、塗り残しがないか、余計な部分に塗料が付着していないかなどをチェックします。
その後、施主様にご同行頂き家の周りを最終チェックします。
基本的に塗った後10年間は塗り直さないので、これ以上ないぐらいに確認作業は念入りに行います。
11.足場解体・お引渡し
これまでぐるっと家を囲っていた飛散防止シートと、仮設足場を解体します。
この時に新しくなった家全体を見ることが出来ます。
気になる部分がないか再度確認を行います。
ポイントとしては、一昼夜きちんと確認することです。
昼の見え方、夕方の見え方、夜の見え方と太陽の位置や光の当たり具合によって、外壁は異なる見え方をします。様々な状況下で確認することが必要です。
工事の内容に問題がないことに両者ともに納得すればお引渡しとなります。
12.工事後のご挨拶・保証書発行
・アフターサービスの開始
ご迷惑をおかけした近隣の方々への挨拶回りを済ませ、後日、施工保証書を発行しお渡しすることになります。
当社は施工完了日から規定の年数まで、アフターサービスの対象となります。
詳細は保証書に記載されることになるため、取り決めの範囲内であれば施工箇所の修復などを無償でお引き受けいたします。